象の糞から製造されるブラックアイボリーコーヒーとは?味や特長についても紹介

ブラックアイボリーコーヒーとは、象の糞から採取されるコーヒー豆のことを指します。タイの北部で生産されるこのコーヒーは、希少性が非常に高い世界最高級のコーヒーとしても有名です。本記事では、ブラックアイボリーコーヒーの製造方法や特長、その他の高級コーヒーを紹介します。

1.ブラックアイボリーコーヒーについて

象の糞から採取したコーヒーのことを、ブラックアイボリーコーヒーと呼びます。ブラックアイボリーコーヒーはタイで生産されており、世界最高級のコーヒーとして名高い存在です。まずは、ブラックアイボリーコーヒーの概要を紹介します。

タイのコーヒー生産

最初に、ブラックアイボリーコーヒーが生産されるタイのコーヒー事情を見ていきましょう。
アジア有数のコーヒー生産大国として有名なタイ。コーヒーの生産は、主に南部で行われています。コーヒーの品種は、病気や虫に強く丈夫なロブスタ種が主流です。メッカを巡礼した帰りにインドネシアに立ち寄ったイスラム教徒のタイ人が、初めて苗を持ち込んだことからコーヒー栽培が始まったと言われています。
その一方、ブラックアイボリーコーヒーは、アラビカ種を使用しています。ロブスタ種が南部で生産されるのに対し、アラビカ種は標高の高い北部で作られます。

タイの北部では1988年頃まで貧困が原因でアヘンの栽培が行われていました。アヘン栽培を止めるために、タイ王室は支援を開始します。アヘン栽培はやがて、アラビカ種のコーヒー栽培に切り替えられていきました。アラビカ種はロブスタ種と比較すると病気や虫害に弱く、標高の高い場所でしか育ちません。しかし、アラビカ種は丁寧に育てれば味が良く高品質になるため、ブラックアイボリーコーヒーにはアラビカ種が選ばれていると考えられます。

ブラックアイボリーコーヒーとは

アラビカ種を使用したブラックアイボリーコーヒーは、象の糞から採取するといった変わった生産方法が有名です。象の消化酵素の働きにより、タンパク質が分解されてコーヒーの苦味が減るのが大きな特長と言えるでしょう。また、バナナや米と一緒に長い時間をかけて半消化することで、独特の香りのコーヒーができます。

ブラックアイボリーコーヒーはタイの北部に位置するゴールデン・トライアングル・アジア象基金という象の保護施設で生産されます。タイと象の関係は、とても強いのです。タイには、象使いと呼ばれる人々が存在します。象使いの人々は、これまでショーなどで生計を立ててきましたが、生活が困難になったことから基金が誕生しました。この基金を支援しているのは、コーヒーの会社です。ブラックアイボリーコーヒーはタイと象のつながりの強さから誕生した、貴重な銘柄と言えます。

ブラックアイボリーコーヒーの製造方法

ブラックアイボリーコーヒーの製造は、アラビカ種のコーヒーチェリーを収穫するところから始まります。コーヒー豆は、標高1500m以上の場所で栽培されたものを厳選して使用するのもポイントです。コーヒー豆を米やバナナに混ぜて、1、2回に分けて象におやつとして与えます。15~30時間ほどかけてじっくりと消化された後、糞と一緒にコーヒー豆が体外へ排出されたら選別と採取の開始です。取り出したコーヒー豆を洗浄し、しっかりと乾燥させます。最後に焙煎を行い、ブラックアイボリーコーヒーが生産されます。

2.ブラックアイボリーコーヒーの特長

ブラックアイボリーコーヒーは、独特の風味と香りが特長です。また、少量しか採れないために希少価値が非常に高いのです。ここでは、ブラックアイボリーコーヒーの味わいや希少性、価格について解説します。

ブラックアイボリーコーヒーの味わい

ブラックアイボリーコーヒーは、象の消化酵素によって苦味が分解されるので、マイルドな味わいになるのが大きな特長です。また、バナナや米と一緒に胃の中で熟成する際に、独特の香りがつくのもポイント。その香りはフルーティかつ、キャラメルやナッツのような自然な甘さがあるとも言われています。他のコーヒーでは決して味わえない、独特の味わいと香りがブラックアイボリーコーヒーの魅力です。

ブラックアイボリーコーヒーの希少性

ブラックアイボリーコーヒーは希少価値が高いことでも有名です。希少性の高さは、生産方法だけではなく生産量の少なさも関係しています。

ブラックアイボリーコーヒーを1kg作るには、33kgのコーヒー豆を象が食べなければなりません。摂取したコーヒーの実のほとんどは吸収され、象の体外に排出されるのはわずか3%ほどです。一度の生産に時間がかかって少量しか収穫できないため、ブラックアイボリーコーヒーは希少価値が高いのです。

ブラックアイボリーコーヒーの価格

先述したように、ブラックアイボリーコーヒーは生産に手間暇がかかり量は少ないため、非常に高い値段で取引きされています。その相場は、100gで30,000円以上。同じように動物の糞から採取されるコピ・ルアクと呼ばれる銘柄が100gで10,000円程度ですから、その3倍程度の価格です。ブラックアイボリーコーヒーは珍しいだけではなく、世界最高級と名高く高価な点も大きな特長です。

3.ブラックアイボリーコーヒーを自宅で楽しむ

ブラックアイボリーコーヒーは希少性が高いため、量販店やコーヒーショップで購入するのは難しいでしょう。ここからは、ブラックアイボリーコーヒーの入手方法と美味しい淹れ方を見ていきます。

ブラックアイボリーコーヒーの入手方法

ブラックアイボリーコーヒーは非常に高価なため、スーパーなどの量販店やコーヒーショップで購入するのは、ほぼ不可能かもしれません。もし購入したい場合は、コーヒー専門店で取り寄せをお願いしたり、ネットショップで注文したりするのがおすすめです。

ブラックアイボリーコーヒーの淹れ方

ブラックアイボリーコーヒーの美味しさを引き出すポイントは、お湯の温度と淹れる時間と言っても過言ではありません。ブラックアイボリーコーヒーカンパニーによれば、お湯の温度は、93℃、同社独自のサイフォンで抽出を推奨しています。抽出後は2分ほど待って、70℃まで冷ましてから飲むと風味豊かな美味しいコーヒーが味わえるとのことです。高価なコーヒーなので、抽出にも一手間かけたいところですね。

4.ブラックアイボリーと並ぶ高級コーヒー

世界最高級のコーヒーは、ブラックアイボリーコーヒーですが、コピ・ルアクのようにブラックアイボリーコーヒーと同じくらい希少で高級なコーヒーは存在します。ここでは、高級コーヒーから特に有名な2種類をチェックしていきましょう。

コピ・ルアク

コピ・ルアクは、ジャコウネコと呼ばれる動物の糞から採取されるコーヒーです。起源であるインドネシアの他、フィリピンや南インドでも生産されています。1匹のジャコウネコから採れるコーヒー豆は、1日約3g程度。コーヒー豆の相場は100gあたり10,000円と、ブラックアイボリーコーヒーと並んで高級なコーヒーとして有名です。

コピ・ルアクについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。ぜひチェックしてみてください。

ゲイシャ

ゲイシャはパナマ産のコーヒーで、アラビカ種の突然変異で生まれた品種です。他の品種と比較すると、コーヒーの実が半量ほどしかならないため希少価値が高くなっています。コーヒー豆の価格は、100gあたり3,000円ほど。お店で飲む場合は、1杯2,000円前後する高級コーヒーです。

5.一度は味わいたいブラックアイボリーコーヒー

ブラックアイボリーコーヒーは、象と人が共存することで生み出されたコーヒーです。その独特の味わいは、一度飲んだら忘れられないと言われています。希少なコーヒーをプレゼントや自分へのご褒美にしてみてはいかがでしょうか。

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