ジャコウネココーヒーこと、コピ・ルアクとはどんなコーヒー?できあがる工程も解説

ジャコウネココーヒー(コピ・ルアク)とは、ジャコウネコという動物の糞から採取したコーヒー豆を抽出したコーヒーのこと。この記事では、ジャコウネココーヒーの風味特性やオススメの抽出方法などを解説します。ジャコウネココーヒーに興味のある方はぜひご覧ください。

1.ジャコウネココーヒーとは

まずはジャコウネココーヒーが誕生した理由やジャコウネココーヒーの生豆、ジャコウネココーヒーの風味について解説します。

美味しいコーヒーの実を選んで食べるジャコウネコ

ジャコウネコとは、アジアやアフリカの熱帯林に生息している60cmくらいの動物。ネコと名が付いていますが、イタチやタヌキのような見た目をしています。なぜジャコウネココーヒーが誕生したのかというと、それにはインドネシアの歴史が関係しています。

そもそもインドネシアにあるコーヒーの木は自生ではなく、17世紀初頭に植民地施策としてオランダから持ち込まれたものです。当時、インドネシアの住民は、コーヒーの実を採って飲むことを禁止されていました。


そのためジャコウネコの糞から生豆を採取し、洗浄・焙煎をしたコーヒー豆を使って、コーヒーを淹れたといわれています。ジャコウネココーヒーは、このような歴史によって誕生したコーヒーなのです。ジャコウネココーヒーは味や香りの評判が良く、次第に世界中へと広まっていきました。

高級生豆「コピ・ルアク」

ジャコウネコの糞から採取される未消化の生豆をコピ・ルアクと言います。コピ・ルアクは、インドネシアのコーヒー農園のお土産で、とても人気の商品です。コピ・ルアクのコピはインドネシア語で、コーヒーを意味しています。ルアクはインドネシアでのジャコウネコの呼び名です。

コピ・ルアクは1匹のジャコウネコから1日に3g程度しか採取できません。その希少性からコピ・ルアクは、100g1万円ほどする高級生豆となっています。安い価格で販売されていることもありますが、まがいものもあるので注意しましょう。

どんな味?

ジャコウネココーヒーは、バニラのような香りがあり、スッキリとした飲み心地で、自然の野性味をほんのりと感じます。ほかのコーヒーでは味わえない魅力的な味です。

2.コピ・ルアクができるまで

ジャコウネコの糞から採取されるコピ・ルアクですが、生豆と糞が直接触れ合っているわけではありません。コピ・ルアクができるまでの工程を紹介します。

ジャコウネコがコーヒーの実を食べる

コーヒーの実は、生豆・シルバースキン・パーチメント・果肉・皮で構造されています。ジャコウネコは、コーヒーの実の皮をむき、果肉だけを舐め、シルバースキンとパーチメントで覆われたまま生豆を飲み込みます。パーチメントは硬いため胃や腸で分解されません。糞として出てきたときも、パーチメントに覆われたままの状態です。

パーチメントは分解されませんが、消化酵素や腸内細菌の働きにより苦味が取り除かれ、特有の香りを持った生豆となります。カフェインの量も半分です。

ジャコウネコの糞から生豆を採る

コピ・ルアクは、ジャコウネコが糞をして2時間以内に採取するのがルール。糞をして2時間以上経過すると、生豆は変化します。ジャコウネコがいつ糞をするかわからないため、糞からパーチメントに覆われた生豆を採取するのが最も難しい工程です。

生豆を洗浄・乾燥

パーチメントに覆われた状態のまま、パーチメント全体がきれいになるまで洗浄をします。洗浄後、脱殻機を使ってパーチメントとシルバースキンを分離し、生豆だけを取り出します。数日間、野外で太陽の光りを当てて乾燥したら、コピ・ルアクの完成です。

3.ベトナムや通販のコピ・ルアク

まがいものが販売されていることも多いコピ・ルアク。しかしベトナム産だからまがいものというわけではありません。ベトナムでもコピ・ルアクは生産されています。ベトナムや通販のコピ・ルアクについて解説します。

ベトナムのコピ・ルアク

トナムの南中部にあるダラットでも、本物のジャコウネココーヒーを味わえます。ベトナムではカフェチョンと呼ばれています。ベトナムの都市部でもコピ・ルアクが販売されていますが、まがいものであることも多いです。

またベトナムの有名なコーヒーショップであっても、ストレートのコピ・ルアクが手に入るとは限りません。ベトナムの都市部で販売されているコピ・ルアクのほとんどがブレンドです。

ベトナムの都市部でコピ・ルアクを購入する時には、事前にコーヒーショップのことやコピ・ルアクのブレンドの割合など調べておき、信用できるところで購入しましょう。

通販のコピ・ルアク

通販にも、まがいもののコピ・ルアクがあります。明らかに安いものは要注意。商品紹介や口コミを確認して、見極めることが大切です。通販では、注文時に焙煎度や粒度を選択できるショップもあります。焙煎度や粒度は、抽出方法に合わせて選びましょう。

4.オススメの抽出方法

コーヒーの抽出方法はいろいろありますが、コピ・ルアクはぜひ本場の抽出方法で淹れてみてください。コピ・ルアク本場の抽出方法を紹介します。

インドネシア式

インドネシア産のコピ・ルアクは、インドネシア式で抽出してみましょう。インドネシアではフィルターを使用せず、カップにコーヒー粉を入れ、直接お湯を注ぐのが主流です。焙煎度はお好みで。粒度は超極細挽きにしましょう。

<作り方>
コーヒーカップにコーヒー粉10g程度入れ、コーヒー粉の上にそのままお湯を注ぎます。お好みで砂糖やミルクをくわえても良いです。砂糖やミルクをくわえた後は良くかき混ぜましょう。

お湯を注いだ後やかき混ぜた後は、コーヒーの表面にコーヒー粉が浮きます。コーヒー粉が下に沈むまで数分待ちましょう。

コーヒー粉が沈んだら、インドネシア式ジャコウネココーヒーの完成です。コーヒーの上澄みだけを飲むのがインドネシア式。カップの底付近になると、沈んだコーヒー粉が溜まっているので、適度なところで飲むのを止めましょう。

ベトナム式

ベトナムではコンデンスミルクを入れたグラスに、コーヒーを抽出していくのが主流です。ベトナム式のジャコウネココーヒーを作るには、ベトナム式のコーヒー用フィルターと細口ドリップポット、フィルターを乗せられる口径のグラスを用意しましょう。

ベトナム式のコーヒーフィルターは、金属製のフィルターに穴を開けただけなので、粒度は中挽きが良いです。コンデンスミルクをくわえるので、深煎りのコピ・ルアクで淹れると美味しいジャコウネココーヒーを作れます。それでは材料と作り方を紹介します。

<材料>
・コーヒー粉12~15g
・お湯120ml
・コンデンスミルク20~25g

<作り方>
まずベトナム式のコーヒーフィルターの中ぶたを開け、コーヒー粉を入れます。フィルターの取扱説明書に沿って、中ぶたを閉めましょう。中ぶたの閉め加減によって、抽出時間が変わります。閉めれば閉めるほど、抽出時間が長くなり、濃いコーヒーに。お好みの濃さに合わせて、中ぶたの閉め具合を調整しましょう。

次にグラスにコンデンスミルクを入れ、グラスの上にフィルターをセット。中ぶたの上からお湯を少し注ぎ、コーヒー粉を蒸らします。20秒ほど蒸らしたら、残りのお湯を注ぎ、上ぶたをしてコーヒーが抽出し終えるのを待ちましょう。

コーヒーを抽出し終えたら上ぶたを取り、裏返しにして近くに置きます。そしてグラスからフィルターを取り、裏返しにした上ぶたの上にフィルターを置きましょう。コーヒーとコンデンスミルクをよくかき混ぜたら完成です。

5.ジャコウネココーヒーを淹れてみよう

ぜひ本場の淹れ方で、ジャコウネココーヒーを淹れてみて下さい。もちろんドリップで淹れても良いです。ドリップの場合は、中細挽きで。淹れ方で風味も変わるため、それぞれ飲み比べてみるのも良いでしょう。お好きな抽出方法で、ジャコウネココーヒーをお楽しみください。

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