珈琲人名鑑

先代から受け継いだ味わいと
新たな挑戦に情熱を注ぐ経営者

ロイズコーヒーユニオン 株式会社代表取締役 酒巻悠大

北海道内に2店舗を構えるロイズコーヒーユニオン。札幌・西岡にある本店は、特殊なレンガ造りになっており、国の有形文化財に登録されている。先代から受け継いだコーヒーの味を守りながら、これまでにない挑戦を試みる2代目社長の酒巻悠大氏に話を聞いた。

発展途上国の研究で出会ったコーヒー

1984年に札幌市西岡で創業したロイズコーヒーユニオン。社名のロイズ(LLOYD'S)は、イギリスの保険会社ロイズの前身であるロイドコーヒーハウスに由来する。人々が集い、情報交換の場だったロイドコーヒーハウスのような場所を、お客様に提供したいという思いが社名に込められている。

現在、会社の経営を担うのは元自衛官というキャリアを持ち、まさに異業種からコーヒーの世界に飛び込んだ若き2代目社長、酒巻悠大氏だ。コーヒーは学生のころから好きだったが、強く興味を持ったのは学生時代のゼミがきっかけ。研究テーマだった発展途上国のなかにコーヒー生産国が多いこと、さらに、コーヒーチェリーが育ち、摘み取った実がコーヒーになる過程に興味を持ったという。

国の有形文化財に登録されているレンガ造り

現在、道内に2店舗を構える同社。焙煎工場兼、コーヒー豆の小売りをしている本店は、住宅街にたたずむ赤レンガ造りの建物だ。この地では明治から大正にかけてりんご栽培が行われており、ここはりんごの保管用倉庫だった。創業者の菊池正徳氏は、リンゴ倉庫としての役目を終え空いていた倉庫を気に入り、絶対にここに店を作りたいと、自ら大家に交渉したという。この建物は現在、国の有形文化財と札幌景観資産にも登録されている。

毎日飲みたくなるコーヒーで
何気ない時間を豊かにしたい。

創業時から受け継ぐ、馴染みある味を提供

美味しいコーヒーとは「飽きずに毎日でも飲みたくなるコーヒー」と話す酒巻氏。店頭では苦味、酸味、香りの3つの指標をもうけながら、バランスの良いブレンドと、個性が際立つシングルオリジンコーヒーをそれぞれ5種ずつ販売している。

なかでも最も人気なのは、創業者の菊池氏が作ったマイルドブレンド。名前にマイルドの名を冠しているのは、穏やかな苦味とコク、すっきりとした後味のコーヒーを作りたいと考えていたから。創業時から続く馴染みの味を求めて、近隣だけではなく遠方からもコーヒー豆を買いにお客様が訪れるという。

高価で珍しかった30キロのプロバットを導入

直営店での小売りのほか、札幌市内の喫茶店や北海道内のスーパーにもコーヒーを卸している同社では、創業当時に購入した30キロのプロバット、半熱風式焙煎機を使用している。導入した2011年当時、この大きさのプロバットは高価で大変珍しく、このあたりでは噂にまでなったそうだ。

鋳物の窯に特徴があるこの焙煎機は、保温性が高く、生豆を均一に煎ることができる。現在、社長業もこなしながら焙煎も勉強しているという酒巻氏。30キロの焙煎機の場合、最低10キロ以上の生豆を入れる必要があるため、高級な生豆を焙煎する時は、今でも緊張するという。

新たなエスプレッソ用のブレンド作りに挑戦したい

2017年から2代目社長を引き継いだ酒巻氏。就任後は、これまでの同社にはなかった取り組みにもチャレンジしている。例えば、小樽店は全面改装。コーヒーが中心だったメニューにガレットなどのフードを充実させて、広い層に楽しんでもらえるカフェへ進化させた。

今後の目標を聞くと「先代が作ったブレンドが今なお愛されているように、自分の味覚を頼りに、エスプレッソ用のブレンドを作り直したい」と話してくれた。その理由は、ドリップメインだった店舗に、最近エスプレッソマシンを導入したからとのこと。若手経営者ならではのフレッシュなアイデアと、「1つずつ新しいことを試していきたい」と語る言葉のなかに熱い志が垣間見えた。

Product商品詳細

ロイズコーヒーユニオン 株式会社マイルドブレンド

(100g)519円(税別)※通販は200gから販売

  • 価格は取材時点のものになります

創業当時から続くロイズコーヒーユニオン自慢のブレンド。深煎りに焙煎したブラジル、エチオピア、ホンジュラス、インドネシア産の生豆をアフターミックスしている。穏やかな苦味としっかりとしたコクがあり、後味はスッキリ。「特別な一杯を」をコンセプトにしている。

この商品を購入する

Company会社情報

会社名 ロイズコーヒーユニオン 株式会社
住所 063-0802 北海道札幌市西区二十四軒2条2-1-23 
電話 011-590-9031
FAX 011-590-9032
営業時間 9:00〜17:30
定休日 日、祝日
HP http://www.lloydscoffee.co.jp/
  • Twitter
  • Facebook
  • LINE