コーヒーに塩を入れると美味しくなる?ひとつまみの塩で初心者にもおすすめの味に

塩コーヒーとは、エチオピア発祥のコーヒーの飲み方です。コーヒーに塩を入れると苦味と酸味が和らぎ、まろやかな風味になります。本記事では、塩コーヒーの歴史や作り方の他、アレンジ方法やお供におすすめのお菓子を紹介。塩コーヒーについて知ることで、アレンジコーヒーのレパートリーが増えるでしょう。

1.塩コーヒーについて

塩コーヒーとはコーヒーに塩を入れたものを指しますが、一体どこから生まれた飲み物なのでしょうか。まずは、塩コーヒーの歴史について紹介していきます。

塩コーヒーの発祥と歴史

塩コーヒーと聞くと、最近のアレンジコーヒー方法かと思うかもしれません。ですが、実は塩コーヒーはエチオピア発祥の伝統的な飲み物なのです。

アフリカ大陸東部に位置するエチオピアには、コーヒーセレモニーと呼ばれるコーヒーの作法が存在します。日本で言うところの茶道に似ているこのもてなしの作法は、2杯目のコーヒーに塩を入れて飲むのが伝統的です。

また、エチオピアだけではなく、カリブ海近辺にも塩コーヒーが一般的な飲み方となっている国は存在します。コーヒー生産ができるため、飲み方のアレンジも早い段階で生まれるのかもしれません。

さらに、アメリカの海軍も塩コーヒーを飲んでいたと言われています。

塩を入れるさまざまなコーヒーの飲み方がある

先述したように、コーヒーに塩を入れる飲み方は、エチオピアだけに留まらず世界各国で見られます。

アメリカでは、濃いめに抽出したコーヒーに塩を少量入れる飲み方を海軍コーヒーと呼んでいました。インディアン・コーヒーと呼ばれるインド風のカフェオレは、ミルクとコーヒーと砂糖に、塩を少々加えて飲むのが一般的です。

スウェーデンや北欧、アフリカ、ギリシャでよく見られるボイルというコーヒーの淹れ方は、煮出したコーヒーに岩塩を入れることがあります。

こういった例からも、塩とコーヒーの組み合わせは決してニッチなものではないと言えるでしょう。古くからあるコーヒーのアレンジ方法として、塩コーヒーを試してみてはいかがでしょうか。

2.コーヒーに塩を入れると起こる変化

続いては、塩コーヒーの味わいに注目してみましょう。塩を加えることで起こる味わいの変化を解説していきます。

酸味が和らぐ

コーヒーに塩を入れた時に分かりやすい変化は、酸味が和らぐことです。塩コーヒーが伝統的な飲み方となっているエチオピアで採れるコーヒーはモカ・シダモ。このモカ・シダモは、酸味が強いのが大きな特長となっています。コーヒーに塩を入れ始めたのは、酸味が強い

コーヒーを飲みやすくするためという説があることからも、塩と酸味の関係性が窺い知れるのではないでしょうか。

当然ながら、塩が多過ぎると塩辛くなってしまうため量には気を付けなくてはなりません。適量の塩を加えると、酸味が和らぎまろやかでやわらかい味わいが楽しめます。

苦味を抑える

酸味だけではなく、塩には苦味を抑える効果もあります。コーヒーの苦味が好きという方は、苦味が消えてしまっては台無しと思うかもしれません。ですが、塩は苦味を全て打ち消すわけではなく、あくまで弱くするもの。苦味をやわらかにして奥行きのある味わいに変えてくれるため、苦味を好む方でも塩コーヒーを楽しめます。

また、コーヒーは長時間火にかけると煮詰まって苦味が強く出てしまうものです。もし煮詰まってしまった場合は、塩を1~2g入れてみてください。苦味を抑える塩の作用で、苦味が和らぎます。

味が変化するのは抑制効果の働き

コーヒーに塩を入れると味が変化するのは、抑制効果と呼ばれる働きが作用するからです。人間の味覚には、酸味、苦味、旨味、甘味、塩味の5つの種類があります。5種類の内の2つの味覚を同時に感じた時に、どちらか片方の味覚が弱くなることを抑制効果と呼ぶのです。

コーヒーに塩を加えた場合は塩味と酸味、塩味と苦味といった味覚が同時に感じられます。塩の持つ抑制効果により酸味や苦味が抑えられて、結果的にマイルドでやわらかい味わいになるのです。

3.塩コーヒーの作り方とポイント

塩コーヒーは家庭でも簡単に作れます。美味しい塩コーヒーの作り方の他、塩やコーヒーの選び方もチェックしていきましょう。

塩コーヒーの作り方

まずは、コーヒーを淹れましょう。一般的なペーパーフィルターを使ったドリップコーヒーの場合は、計量したコーヒー粉をフィルターにセットし、90度のお湯を注いでいきます。最初のお湯は少量で止め、30秒前後しっかりと蒸らすのがポイントです。蒸らしが不十分だと、コーヒーが薄くなってしまいます。
コーヒー粉が膨らんで蒸らしが十分にできたら、残りのお湯を3回ほどに分けて「の」の字を描くように注いでいきましょう。

コーヒーを淹れたら、そこに塩を加えて塩コーヒーの完成です。塩の適量は、ひとつまみ程度。あまり多く入れてしまうと、塩気が強くなり過ぎて味を損ねてしまいます。

ドリップコーヒーを美味しく淹れるコツについては、こちらの記事で詳しく紹介しているのでチェックしてみてください。

海水のみを使用した塩を使用する

塩コーヒーは手軽に作れるコーヒーのアレンジレシピですが、簡単だからこそ、素材にこだわることでより美味しくできます。

まずは、コーヒーに加える塩の種類に注目してみましょう。市販で手に入りやすい塩の中には、にがりが含まれているものが存在します。にがり入りの塩を入れると、塩味だけではなく苦味が出てしまうので、おすすめできません。

塩コーヒーには、海水のみを使用した自然な塩がおすすめ。コーヒーに加えても余計な後味が残りません。

酸味の強いコーヒー豆を選ぶ

続いては、コーヒー豆を選んでいきます。塩コーヒーにおすすめなコーヒー豆といえば、発祥の地であるエチオピアのモカ・シダモ。塩がモカ・シダモの酸味をまろやかにして、味わいに変化をもたらしてくれます。

同様に、酸味が特長的なキリマンジャロやハワイ・コナも塩と相性が良いコーヒー豆です。焙煎度は浅煎りがおすすめ。酸味の変化が分かりやすくなります。

また、自宅に古くなったコーヒーがある場合は、塩コーヒーで美味しく飲めるかもしれません。古くなったコーヒーは苦味が増してしまいますが、塩の抑制効果により苦味が和らぎ飲みやすくなる可能性があります。

4.塩コーヒーのアレンジとおすすめのお菓子

トッピングをしたり付け合わせを足したりして、塩コーヒーをより楽しく美味しく味わってみてはいかがでしょうか。塩コーヒーのアレンジ例やおすすめのお菓子を紹介します。

生クリームやバニラアイスでアレンジ

塩バニラや塩キャラメルなど、甘味に少し塩味を加えたお菓子が存在します。塩味は甘味とも相性が良いため、それを活かして塩コーヒーの上に、生クリームやバニラアイスを乗せてみてください。見た目も華やかな、カフェスイーツ風のコーヒードリンクが簡単に完成します。クリーミーさが加わり、さらにやわらかく表情豊かな味わいが楽しめるでしょう。

ポップコーンやピーナッツをお供に

日本の茶道でお茶菓子が出されるのと同様に、エチオピアの伝統的な作法であるコーヒーセレモニーでもおつまみという形でお菓子が出されます。

提供されるおつまみの定番は、ポップコーンやピーナッツ。塩コーヒーのお供にして、本格的なコーヒーセレモニー風に飲んでみるのもおすすめです。異国の伝統的な飲み方を試してみると、いつものコーヒーも少し違った味わいに感じられるかもしれません。

5.塩とコーヒーを組み合わせていつもとは違った味わいを楽しんで

コーヒーに塩と聞くと驚くかもしれませんが、エチオピアなどでは古くから親しまれているポピュラーな飲み方なのです。コーヒー初心者や、酸味や苦味が強いコーヒーが苦手という人には特におすすめの飲み方なので、ぜひ1度試してみてください。

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