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挽きたての香りを楽しめる!コーヒーミルの基礎知識と選び方を解説

コーヒーミル

喫茶店に漂うコーヒーの香りは人の心を癒してくれます。喫茶店のような香り豊かなコーヒーを自宅でも楽しみたい、そんな方におすすめしたいのがコーヒーミル。コーヒー豆の挽きたての香りは最高です。これからコーヒーミルを購入しようと考えている方のために、基本的な知識と選び方をご紹介します。

1.コーヒーミルの基礎知識

まず、コーヒーミルの基本的な知識を知ることから始めましょう。コーヒーミルの使用目的や内部構造を知ることで、使い方やお手入れ方法が理解しやすくなります。

1-1.コーヒーミルとは

コーヒーミルは、焙煎したコーヒー豆を粉にするための道具です。コーヒー豆は、そのままお湯を注いでもコーヒーにはなりません。コーヒー豆を粉にすることで、おなじみのコーヒーの香りや味わいが出てきます。つまり、コーヒーミルはコーヒーを淹れるのに欠かせない道具ということが言えます。コーヒーミルのミルは、もともと石臼などで製粉するという意味でした。ここから粉砕するという意味をもち、コーヒーミルやペッパーミルのような、かたい食材を砕いて粉にする道具を指すようになりました。昔は臼と杵を使い、完全手作業で挽いていたコーヒー豆。コーヒーミルの発明で、現代の私たちも同じことがより簡単に正確にできるようになったのです。

1-2.コーヒーミルの構造

コーヒーミルは、メーカーや型式によって多少の差はあるものの、基本的には2つの部分から成り立っています。コーヒー豆を粉に挽くための刃の部分、そして挽いた粉を溜めておくタンクのような部分。この2つが、コーヒーミルの主要部分を占めています。刃は、構造によって違いますがほとんどの機種では1~2枚あり、コーヒー豆を切ったり、すりつぶしたりすることで粉にしていきます。材質は鉄からステンレスまでさまざま。最近はお手入れのしやすいセラミック製が人気です。次項でくわしく見ていきますが、コーヒーミルにはいろいろな種類があります。構造も少しずつ違ってきますが、刃(コーヒー豆を挽く部分)が機能的に動くような構造になっているという点ではどれも変わりありません。

2.コーヒーミルの種類

コーヒーミルとドリッパーとコーヒー豆

コーヒーミルにはいろいろな種類があります。大きく分けて手動式と電動式の2種類ですが、さらに構造の違いによる細かい分類もあります。それぞれに特徴がありますので、自分のニーズに合わせて吟味しましょう。

2-1.手動式

かつての石臼と同じく人の手の力でコーヒー豆を挽くための道具が手動式コーヒーミルです。喫茶店をイメージするとき、手動式ミルを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ハンドルを回して刃を動かしコーヒー豆を粉砕する手動式コーヒーミルは、昔ながらのコーヒー好きに人気のアイテム。コーヒーミルというよりは「コーヒー挽き」といいたくなるような、レトロな味わいが魅力です。手動式ミルのメリットはなんといってもその雰囲気です。手動式ミルでコーヒー豆を挽くことは、ゆったりとしたコーヒータイムの最高の演出になります。空間を彩るインテリアにもぴったり。その反面、一度に大量の豆を挽けない、時間と手間がかかるなどデメリットもあります。

2-2.電動式

電動式コーヒーミルはその名の通り、電動式のモーターを回してコーヒー豆を高速粉砕する機械です。人力とは比べ物にならないパワーとスピードが電動式ミルの長所です。スイッチを入れるだけで、時間も力も要らずコーヒー豆が挽けるという手軽さは現代社会になくてはならないもの。忙しいときでもスピーディーに本格的なコーヒーを楽しみたい方や業務用として人気があります。デメリットとしては、騒音が発生することです。

2-3.粉砕方式による違い

まずコーヒーミルは構造上、下記4つの粉砕方式に分かれます。

・ロールグラインダー
・フラットカッター
・コニカルカッター
・ブレードグラインダー

「ロールグラインダー」は、コーヒー豆がロール間を通り段階的に粉砕するタイプ。粒揃いが良く、時間あたりの粉砕量も多いため、主に工業用に用いられています。業務用・家庭用問わず電動式のミルに多いのが「フラットカッター」タイプ。平面状の固定歯と回転歯の間隔で挽き目の調整が可能です。そして手動式ミルやエスプレッソ用の電動ミルに多く用いられているのが「コニカルカッター」タイプの構造。コニカルとは英語で“円錐状の”という意味。回転する円錐形の歯と固定歯によってコーヒー豆を粉砕します。挽き方を無段階に調節できる特長があります。最後にコーヒー豆が高速で回転する羽根にあたり粉砕されるのが「ブレードグラインダー」。粉砕速度が早いという利点がある一方で、カットする際に微粉末が出やすく粉のサイズが安定しないというデメリットがあります。

このように、電動コーヒーミルのシステムにはさまざまなものがあります。どの方式もそれぞれメリットとデメリットがありますので、用途に合わせて選ぶことがポイントです。なお、手動式もハンドルの向きで縦ハンドル型と横ハンドル型に分かれますが、内部構造は変わりません。

3.コーヒーミルの正しい使い方は?

カフェラテ

コーヒーミルを長く使うには、日頃のメンテナンスが大事。少し気をつけるだけで、耐用年数はぐっと伸びます。正しい使い方とお手入れ方法を、ぜひ覚えておいてください。

3-1.コーヒーミルの使い方

コーヒーミルはそれほど精密な構造ではなく、お手入れも難しくはないので大切に使えばかなり長く付き合うことができます。コーヒーミルの故障でいちばん多いのが刃の不具合ですが、その理由のひとつは熱です。連続使用せず、適度にクールダウンタイムを入れながら使うことで、熱による変形や破損を防ぐことができます。使用する頻度も大切です。あまり放置していると内部にカビが発生することもあるので、できるだけマメに使いましょう。ちなみに、コーヒーミルはその構造上コショウや緑茶を粉に挽くことも可能です。ただしコーヒーミルは、あくまでもコーヒー豆を挽くためのものです。塩分や過度の油を含んだものを挽くことで、刃が劣化することもあります。便利だからと言ってコーヒー豆以外のものを挽くのはおすすめできません。手動式でも電動式でも、正しい方法で使うことが長持ちの秘訣です。

3-2.コーヒーミルのお手入れ方法

お気に入りのコーヒーミルを長年にわたって愛用するためには、こまめなお手入れが何より大切。使った後は必ず掃除をします。専用のブラシを用意して、使うたびにコーヒーミルに残るよけいな粉を取り除きましょう。ブラシは柔らかく刃の隙間に入り込むしなやかさをもったものがおすすめ。メイク用のブラシでもOKです。基本的に水洗いはしませんが、最近は分解して丸洗いできるものも増えてきました。内部をいつも清潔に保ちたい方にはおすすめです。また油汚れが残りやすい深煎りのコーヒーやエスプレッソをよく飲むという方にも、お湯で油分を洗い流せる丸洗いタイプは向いています。また回転の際の抵抗を軽減するために、オイルをさすこともあります。その際、使用する油は必ず専用のものをご使用ください。食品に使うものなので、安全性をよく確認することが大事です。

4.コーヒーミルを選ぶ際のポイント

挽いている途中のコーヒー豆

コーヒーミルについての基礎知識がわかりました。それでは、実際に購入する際にはどこに気をつければよいのでしょうか。コーヒーミルを購入する際に気をつけたいポイントを解説します。

4-1.価格

千円で購入できるものから数万円のものまで、コーヒーミルの価格はさまざま。初めて購入するときには、この幅広い価格帯は悩みの種です。安いものを買って失敗したくない、でもむやみに高価なものを買っても使いこなせるかどうか……と、考え込んでしまうかもしれませんね。どれくらいのランクのものを購入するのが正解なのでしょうか?一般的なものを購入する場合はだいたい五千円から一万円くらいが相場です。この範囲で見た目や性能にも注目して、好みのものを選びましょう。ちょっと試してみたい、簡単なもので構わない、という方でしたらシンプルな構造で使いやすい二千円~三千円台のものがおすすめです。

4-2.使いやすさ

使いやすさも大事なポイントです。高性能のコーヒーミルを持っていても、使いこなせなければ意味がありません。コーヒーミルで何ができるかを把握するまでは、シンプルで操作性に優れたタイプを選ぶことをおすすめします。細挽き、粗挽きが区別できるミルであればいろいろな用途に十分使えます。ダイヤル式など細かく挽き加減が選べるタイプも魅力的ですが、まずは簡単操作でコーヒーミルの扱いに慣れていくことがいちばんです。

4-3.お手入れのしやすさ

使いやすさと同じく重視したいものが、お手入れのしやすさ。コーヒーミルに限らず家電などでも、スマートなルックスや性能の高さに惹かれて購入したものの、使いにくくてお蔵入り、なんてことはよくあります。日常的に行うお手入れは、簡単でなければ長続きしません。初心者の方におすすめなのは、刃が外れて水洗いできるタイプ。簡単に分解して丸洗いできるタイプなら、汚れを気にせず気軽に使えます。コーヒーミルの内部構造を知ることもできて、ますますコーヒーへの愛が深まります。

5.目的別・コーヒーミルの選び方

この項では、もう一歩進んだ選び方をご紹介します。自分の趣味ややりたいことに合わせた、こだわりのコーヒーミルを選ぶ方法です。ぜひ参考になさってください。

5-1.飲みたいコーヒーに合わせて

コーヒーの挽き方にこだわる方なら、挽き方からコーヒーミルを選ぶのもなかなか楽しいものです。コーヒーミルにも、機種によって得意分野があります。一般的な中細挽きのほか、水出しコーヒーやエスプレッソ用の極細挽きまでバラエティに富んだ挽き方をこなせるタイプもあります。苦みが少なく軽やかな酸味系のコーヒーが飲みたいときは粗挽き、ガツンと苦みが伝わる強めの味を楽しみたいときは細挽きと、それぞれに特化した機種を使い分けたりするのもコーヒー好きの醍醐味です。

5-2.アウトドアで

キャンプや登山など野外で飲むコーヒーには、室内でゆっくり飲むコーヒーとはまた違うおいしさがあります。アウトドアでコーヒーを楽しむ際に、ぜひ用意していただきたいのがアウトドア用のコーヒーミル。野外なのに挽き立ての香りを味わえるという、ぜいたくなミスマッチが楽しめます。軽量コンパクトなアウトドア用のコーヒーミルは、コーヒー専門ショップのほかアウトドアショップでも手に入ります。野外なので手動式コーヒーミルがメインになりますが、手で挽くというワイルドさがアウトドアにはうってつけの楽しさを演出します。

5-3.インテリアとして

コーヒーミルはキッチンやリビングを彩るおしゃれなインテリアとしても注目されています。とくに手動式は、ツールだけではなくインテリアとしても高性能。存在感あふれるレトロデザインのミルは、そこにあるだけでノスタルジックな雰囲気を醸し出してくれます。まさしく主役級のアイテムです。とはいえ電動式コーヒーミルも負けてはいません。電動式のスマートな機能美は、スタイリッシュな現代風のキッチンにぴったり。木目調がほとんどである手動式と違い、色も素材も自由に選べます。キッチンツールと色調を合わせて選べば、さらにおしゃれにコーヒーを楽しめます。

6.コーヒーミルで挽き立てのコーヒーを!

喫茶店で飲むようなおいしいコーヒーを自分で淹れるには、いい材料といい道具が欠かせません。とくにコーヒーミルは、挽きたてのコーヒーを楽しむための必需品。ぜひ、よいものを選んでください。正しくお手入れすれば長く使えます。自分に合ったお気に入りのコーヒーミルを見つけて、おいしいコーヒーを楽しみましょう!

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