リストレットでよりコーヒーにこだわる。淹れ方やエスプレッソとの違いを紹介

コーヒーの淹れ方にエスプレッソがありますが、淹れ方をほんの少し変えただけのリストレットを聞いたことがある人もいるでしょう。 世界に展開するカフェチェーンでは、エスプレッソショットのカスタマイズ方法として知られています。エスプレッソより量が少なく、エスプレッソよりも飲みやすくなると言われていますよ。そこで今回は、リストレットの作り方やエスプレッソとの違いを紹介します。

1.リストレットとは?

リストレットについて知るためには、まずエスプレッソを知ることが不可欠です。なぜなら、リストレットはエスプレッソの抽出を途中でストップした飲み物だからです。まずは、エスプレッソとリストレットそれぞれの淹れ方などを紹介します。

エスプレッソについて知ろう

エスプレッソはイタリア発祥のコーヒーの淹れ方、飲み方です。日本ではオーダーする人をあまり見かけませんが、イタリアを中心にヨーロッパでは愛飲する人が多くいます。また、イタリアの家庭ではエスプレッソがスタンダードな飲み方です。

エスプレッソの最大の特長は、高圧で一気に抽出すること。バネの力で圧力をかけるピストンレバー式や、モーターとポンプの力で圧力をかける電気式など、さまざまな抽出方法があります。短い時間で抽出するので、雑味が少なくコーヒーのコクとうまみが豊かに表れるとされます。

濃くて苦いという印象を持っている人がいるかもしれませんが、本場イタリアを中心に砂糖やミルクをたくさん入れて味わうのが主流です。
1杯の量は約30ml。コーヒー粉6~9gに対し50ml程度のお湯で淹れます。エスプレッソ用の小さなデミタスカップでいただきます。

濃厚な味わいでカフェインが多いと思われがちですが、瞬間的に抽出するためカフェインが溶け出しにくく、実はドリップコーヒーに比べてカフェイン量が少ないです。

リストレットはエスプレッソの半分〜3/4ほど

リストレット(ristretto)は、イタリア語で狭い、制限された、限定されたなどの意味があります。エスプレッソと同じ量のコーヒー粉で、エスプレッソよりも少ない湯量で淹れます。必然的に、エスプレッソよりも短い時間で抽出されます。淹れ方はエスプレッソと同じ高圧式です。

コーヒー粉の量は変わっていませんのでエスプレッソよりも濃くなりますが、エスプレッソの後半に出やすい苦味がカットされるのでエスプレッソよりも苦味が減るとされます。

湯量は、エスプレッソマシンやカフェにもよりますが、エスプレッソを淹れる湯量の半分~3/4ほどで抽出することが多いようです。湯量の調節によって、エスプレッソの抽出を途中でストップし抽出過程の前半部分だけをいかしたともいえます。例えば自宅のエスプレッソマシンがエスプレッソのボタンのみで湯量調節ができない場合は、半分ほど抽出した時点でカップを外せばリストレットになるります。抽出し終わったエスプレッソの半分の量ではありません。

お湯が多くなるのはルンゴ

リストレットとは反対に、エスプレッソと同じコーヒー粉でお湯の量が多くなるのがルンゴです。エスプレッソの2倍ほど、50~60mlのコーヒーを抽出します。必然的に淹れる時間も倍になり、エスプレッソは20~40秒ほどで抽出されますがルンゴは40~60秒ほどかかります。

湯量が増えるのでエスプレッソに比べてコーヒーの味わいは薄くなりますが、苦味が増えることが特長です。

リストレットの解釈と同じく、抽出したエスプレッソ×2、ではありません。

ちなみに、エスプレッソ×2はダブルまたはドッピオ、エスプレッソショット1杯はシングルまたはソロといいます。

2.リストレットの味わいと楽しみ方

エスプレッソ抽出の前半部分を切り取ったリストレット。続いてリストレットの味わいについて、飲み方とあわせて紹介します。

リストレットの味わい

通常ドリップコーヒーは、1杯を淹れるのにコーヒー粉を10~12g使用し、140ml程度を抽出します。

対してエスプレッソはコーヒー粉6~9gで30ml程度を抽出します。高圧で淹れるので両者の抽出にかかる時間は大きく異なりますが、通常のコーヒーに比べて非常に濃い味わいになるのがエスプレッソの特長です。

リストレットは、6〜9gのコーヒー粉に対してお湯の量を15〜20mlにまで減らします。エスプレッソと同じく通常のコーヒーより味が濃いですが、エスプレッソよりも苦味や酸味は抑えられます。

ストレートで飲んでみよう

エスプレッソとの違いをはっきりと感じたいなら、リストレットをストレートで飲んでみましょう。パンチの効いたコーヒーの風味が飛び込んできます。

眠気が吹き飛びそうな濃厚さですが、実は本場イタリアではストレートで飲む人はほとんどいません。ストレートで飲むのはまさに眠い時、疲れが溜まっている時などのようです。

お砂糖を入れて飲もう

それでは、本場イタリアの人はどのようにリストレットを味わっているのでしょうか。リストレットにしろエスプレッソにしろ、たっぷりの砂糖を入れて甘くして飲むのがスタンダードな楽しみ方です。エスプレッソならティースプーンに砂糖を山盛り1杯程度入れるようですが、決まりはなく好きな量を入れて良いでしょう。

濃厚なコーヒーにたっぷりのお砂糖を入れたリストレットは、ビターなチョコレートのよう。これを一気に飲み干します。通常のコーヒーのように時間をかけて飲むことはあまりしません。美味しい風味が漂ううちにくいっと飲んでしまいましょう。

飲み終わった後にさらにお砂糖を入れ、カップに残った少量のコーヒーに混ぜていただくのもイタリアではあるそうなので、試してみてはいかがですか?

3.リストレットを飲むのはどんな時?

あえてリストレットをオーダーする、淹れる理由はなんでしょうか。やはりそこも、エスプレッソとの味や風味の違いがあります。リストレットを使うのにおすすめのタイミングを紹介します。

コーヒードリンクの苦味を抑えたい時

エスプレッソを使ったコーヒーの飲み方と言えばカフェラテやカプチーノがありますが、苦味を抑えたより飲みやすいテイストが好みならエスプレッソをリストレットに変更します。

カフェでオーダーする時には、ただ「リストレットで」と伝えるとリストレットが追加される場合があるので、「エスプレッソショットをリストレットショットに変更で」とオーダーしてみてください。

コーヒードリンクに苦味を追加したい時

反対に、苦味を追加したい時にもリストレットが使えます。例えばフローズン系のコーヒードリンクなどは甘いメニューも多いです。ここにコーヒーのほろ苦さを追加したいけれど、エスプレッソでは苦味が出すぎるという場合にはぜひリストレットを追加してみてください。

こちらは「リストレットショットを追加で」とオーダーすると良いでしょう。

4.リストレット(エスプレッソ)を使った定番コーヒーメニュー

最後に、エスプレッソを使っているコーヒーのメニューを紹介しますので、エスプレッソをリストレットに変えてオーダーしたり、自宅で淹れたりする参考にしてくださいね。

カフェラテ

リストレット(エスプレッソ)にミルクを入れた飲み物がカフェラテです。エスプレッソと同じくイタリアが発祥です。エスプレッソとミルクをだいたい2:8になるよう淹れます。
ちなみに、フランス発祥のカフェオレは、エスプレッソではなくドリップコーヒーにミルクを入れたものです。

カプチーノ

材料も作り方もカフェラテとよく似ていますが、スチームしたミルクを使用している点が違いです。こちらもイタリア発祥です。エスプレッソ:ミルク=3:7くらいで淹れます。

ミルクはスチームミルク3割とフォームミルク4割です。見た目にはふわふわとした泡がまろやかさを醸し出しますが、ミルク量はカフェラテのほうが多くカプチーノのほうがビターといえます。

エスプレッソマキアート

エスプレッソにフォームミルクをのせて作るのがエスプレッソマキアートです。マキアートには染みという意味があり、ミルクの跡が染みのように見えることからその名が付いたとされます。染みと表現されることからもわかるとおりミルクの量は少量で、温めたフォームミルクを使用します。エスプレッソ:フォームミルク=8:2くらいがおすすめです。

5.リストレットでさらにこだわりのコーヒーを

エスプレッソといっても、淹れ方には種類があり風味も変わります。普段何気なく飲んでいるカフェラテやカプチーノも、リストレットに変えて飲んでみたらそちらの方が好みだったということもあるかもしれません。リストレットの風味を試して、よりこだわりのコーヒーの味を探してみてください。

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