エスプレッソの味を決めるタンピング。上手に淹れるコツは?

タンピングとはエスプレッソの抽出過程の一つ。自宅でエスプレッソを淹れるときにタンピングを実践している人も多いと思います。タンピングはエスプレッソの味にも影響を与えると言われる要素です。タンピングや、その道具の正しい使い方と特長、タンピングのコツを知って、美味しいエスプレッソコーヒーを淹れましょう。

1.タンピングとは?

タンピングは、エスプレッソマシンでエスプレッソを抽出するときに必要になる作業過程です。タンピングの詳しい内容と必要な道具などをチェックしましょう。

タンピングはどういう意味?

タンピングとは、エスプレッソマシンを使用してエスプレッソを淹れる時に、フィルターにセットしたコーヒー粉を水平に固めるよう圧力をかける作業をいいます。

エスプレッソマシンでのエスプレッソ抽出は、9気圧程度の高温高圧で瞬間的かつ強制的に抽出するのが特長です。高温高圧のお湯が瞬間的に浸透するので、粉の密度が均一であることが求められるため、タンピングを行います。

土木業界にもタンピングという言葉がありますが、こちらはコンクリートを敷き詰めたあとに平らになるよう圧力をかける作業です。分野は違いますが同じ意味です。

タンピングに使う道具

タンピングはエスプレッソマシンでエスプレッソを淹れる時に行うので、エスプレッソマシンに付属している道具も多いです。

1.フィルターバスケット:コーヒー粉を入れる小さなバスケット

2.ポルタフィルター:コーヒー粉を入れたフィルターバスケットをセットする道具
エスプレッソマシンにセットして使うので、フィルターバスケットとポルタフィルターのセットはマシンに付属していることがほとんどです。

3.タンパー:ポルタフィルターに入れたコーヒー粉に圧力をかけるための道具
こちらもエスプレッソマシンに付属している場合が多いです。ただ、付属しているものはプラスチック製が多いのですが鉄製がスタンダードで、かつサイズが多少異なることもあるため、専用のタンパーを用意した方が良いでしょう。
タンパーは水平なものから端が少しカーブしたものまで、さまざまな形状があります。平らなものがスタンダードです。端がカーブしているのは、お湯が粉の中央部分にかかり中央部から先に抽出されるので、端の厚みを若干薄くして全体の抽出度を一定にする目的があります。

4.コーヒー用計量スプーン
ポルタフィルターにコーヒー粉を入れる時は、コーヒー計量スプーンを使ってきちんと計測してください。粉の量の違いで味も変化します。

タンピングでエスプレッソの味わいが変わる

タンピングは、高温高圧でエスプレッソを抽出する時に粉が暴れるなどしてお湯の浸透が不均一や不完全になるのを防ぎます。タンピングが上手にできていないと美味しいエスプレッソが淹れられないのです。また、タンピングの加減がいつも同じでないと、淹れる度にエスプレッソの味が変化するのです。

タンピングは圧力をかけて粉を固めますが、圧力は自分の押し加減や体重の乗せ加減でも味が変わります。タンピングの際にかける圧力は15~20kg程度が適しているようです。実際にタンパーを持って体重計を押すなどして、どれくらいの圧力をかけられているかチェックすると良いでしょう。タンピングの強さを調節して、自分好みのエスプレッソを追求してくださいね。

タンピングが強すぎると苦味や渋みが出ます。粉が詰まるため抵抗が強まり、抽出に時間を要するためです。反対にタンピングが弱いと酸味が際立ちます。粉へのお湯の浸透時間が早くなり抽出時間も短くなるためです。

2.タンピングをマスターしてエスプレッソを淹れよう

エスプレッソマシンでエスプレッソを淹れる時は、タンピングのでき具合が重要です。タンピングの正しいやり方や前後の流れをマスターして、風味豊かなエスプレッソを淹れましょう。エスプレッソマシンを使った美味しいエスプレッソの淹れ方を紹介します。

ドーシング

ポルタフィルターにセットしたフィルターバスケットに、コーヒー粉を入れます。

これをドーシングといいます。

コーヒー粉の量は、シングル1杯6~12g程度です。エスプレッソは、同じ粉量から高温高圧で一気に少量を抽出するものであり、通常のコーヒーよりもとても濃く抽出されます。挽き方は極細挽きが適しています。

レベリング

続いて、フィルターバスケットに入れたコーヒー粉を手でならします。これをレベリングといいます。

ポルタフィルターのハンドル部分を回転させつつ、手のひらなどを使ってコーヒー粉を平らにならします。ポルタフィルターのふちにかかったコーヒー粉などは取り除いておきましょう。

タンピング

いよいよ今回のテーマであるタンピングです。タンパーを使って、フィルター内の粉に均一に圧力をかけて粉を平らに圧縮します。

垂直に押して、傾きがないように水平に仕上げることが大切なポイントです。傾きがあると、お湯の均一な浸透を妨げてしまい美味しいエスプレッソになりません。

ぐっと押したら、最後にくるりとタンパーをまわすのがコツ。そうするとコーヒー粉がタンパーについてきません。

抽出

タンピングを終えたらポルタフィルターをエスプレッソマシンにセットして、エスプレッソを抽出します。

上手にできると、エスプレッソは3層になるのです。上はクリームのようなクレマ、間がボディ、下の色の濃い層がハート。3層を保てる時間は10秒程度です。

3.上手にタンピングするコツ

タンピングのやり方やエスプレッソを淹れる流れは知っているけれど、なかなか上手にタンピングできず、エスプレッソの味が安定しないという人もいるかもしれません。タンピングのコツを紹介しますので、参考にしてください。

真上から押す

タンピングはコーヒー粉が水平にならなければならず、いくら平らになっても傾いていれば意味がありません。

傾かないよう押すためには、タンパーを真上から押すと良いでしょう。指でタンパーを握りはんこを押すような動きだと真上からの力になりにくく、また力も入れにくいです。写真のようにタンパーを逆手に握り、肘から腕、タンパーが一直線になるイメージで押すと良いですよ。

コーヒーケーキでタンピングが弱くないかチェック

エスプレッソを抽出したあとに、ポルタフィルターからコロンと抜ける丸いコーヒーの出がらしを、コーヒーケーキといいます。このコーヒーケーキが丸くきれいなまま取り出せると、美味しいエスプレッソが淹れられた証拠です。
タンピングの圧力が弱いと、コーヒーケーキがぼろぼろと崩れたり割れたりします。なかなかタンピングに力をかけられない人がいるかと思いますが、コーヒーケーキでしっかりタンピングできているかチェックしましょう。

プッシュタンパー(フラットタンパー)を使ってみよう

タンパーによっても、タンピングの精度が変わります。

前述したように、エスプレッソマシンにはタンパーが付属になっている場合が多いのですが、ベースの薄いプラスチック製のため均一に圧力をかけにくいなどという声が多いです。
そのため、金属製でベースの厚いタンパーが好まれます。

そのほかに、持ち手がなく手のひらで押しやすいプッシュタンパーというアイテムがあります。ベースがぴたりとバスケットにはまり、押す部分がベースよりも一回り大きいのでバスケットに引っかかって押しすぎたり傾きが出たりしにくいのが特長です。ベースの厚さが数種類あり、これによって圧力をコントロール。手のひらで押すので体重をかけやすいですし、毎回同じ圧力でタンピングできるようになります。

4.エスプレッソコーヒーの時間がより楽しみに

お砂糖やミルクをプラスして、くいっと飲む濃厚なエスプレッソ。ミルクを使ってカフェラテを楽しむ人もいるでしょう。タンピングのコツを掴んで上手にコントロールできるようになれば、こだわりのエスプレッソを楽しむ時間がさらに豊かになりそうですね。タンピングの微妙な力加減をいろいろ試して、エスプレッソの味わいの変化を試してみてもいいかもしれません。

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