コーヒーのかすは肥料に再利用できる?ポイントはそのまま撒かずに〇〇すること

コーヒーを淹れた後に残るかすには、さまざまな活用方法があることが注目されています。今回はガーデニングや家庭菜園に活用できる肥料としての、コーヒーかすの再利用方法を紹介。さまざまな再利用アイディアや、肥料を作る方法、ポイントをお伝えしますのでぜひ試してみてください。

1.コーヒーかすのさまざまな再利用法

コーヒーのかすは、さまざまなものに再利用できるのです。まず始めに一般家庭で再利用される代表的な事例や、企業での再利用法について紹介します。

肥料にする

コーヒーかすが肥料の材料として適している理由は、コーヒー豆の形状にあります。コーヒー豆は、一つ一つに多くの気孔がある多孔質で、水分や匂いを吸収するのです。

そのため植物の成長を助けるよりも、土壌を整えるための肥料として適しています。肥料を作る時にコーヒーかすと他の材料を混ぜ合わせると、他の材料が持つ水分や悪臭物質をコーヒーかすが吸収し、全体のバランスを良い状態に保つそうです。

牛舎の環境を整える

コーヒーを製造する企業でも、製造過程で生じるコーヒーかすなどの廃棄物を積極的に再利用している事例があります。焙煎する時に生豆から落ちるシルバースキンという薄皮(チャフとも言う)や、粉砕時に出る微粉を牧場に提供する取り組み。提供されたコーヒーかすは牛の寝床に使用され、快適な牛の住環境や、牛舎のみならず周辺へ広がる臭いの軽減といった効果も見られるようになったそうです。

脱臭・防虫・猫よけにする

コーヒーかすは、脱臭の効果があることで注目されています。特性である無数の細かい気孔が悪臭を吸い込むのです。

濡れた状態のコーヒーかすにも同じ効果はありますが、カビが生えてしまうことも。使い勝手も良くないので、しっかり乾燥させて使用するのがおすすめです。乾燥させたコーヒーかすは、ビンに入れて下駄箱や室内の消臭に使用したり、お茶パックに入れてゴミ箱内や靴の中の消臭に使用したりできます。

さらに、乾燥させたコーヒーかすを玄関先や庭に撒けば、虫よけや猫よけの効果があるとされているのです。また撒くだけでなく、乾燥させたコーヒーかすを耐熱容器にいれて火をつけると、その煙も虫よけになります。

2.コーヒーかすで肥料を作る方法

身近な材料で、ガーデニングや家庭菜園に役立つ肥料の作成が可能です。ここでは、コーヒーのかすを使用した肥料の作り方を3つのステップで紹介します。

肥料づくりに必要な材料

まずはコーヒーかすで肥料を作るための道具や、材料を準備しましょう。準備するものは次のとおりです。

・コーヒーかす
・腐葉土
・必要に応じて米ぬかや油かす、落ち葉、アロマオイルなど
・段ボール:厚めのものがおすすめ、バケツでもOK
・ダンボールの下に置く台:植木鉢や桶など
・ガムテープ
・新聞紙
・古いタオル
・スコップ

混ぜ合わせて発酵させることで肥料ができます。期間は1ヶ月~3ヶ月程です。

①段ボールで容器をつくる

ダンボールは、材料を入れて肥料を作るための容器として使用します。ダンボールの底をしっかりとガムテープで固定し、さらに新聞紙を中に敷き入れて肥料や水の漏れを防止。新聞紙1枚ではなく、2~3日分の量を使いましょう。ダンボールの底だけでなく側面もカバーするように、新聞紙を大きく広げて敷き入れてください。

②腐葉土とコーヒーかすを混ぜる

続いて、①で作った箱に腐葉土やコーヒーかすなどを入れていきます。

腐葉土を容器の7割ほど入れ、次にコーヒーかすを。コーヒーかすは濡れたままでも使用できますが、カビの原因になるので乾燥した状態が望ましいです。米ぬかを使用する場合は、腐葉土5:米ぬか3の割合でコーヒーかすを入れる前にしっかり混ぜておきましょう。
ダンボールの上部は古いタオルなどで覆っておきます。雨や虫などが入らないようにするためです。

通気性を確保するため、植木鉢や桶などを逆さまに設置してダンボールを置き、ダンボールの下にも風が通るようにします。また、置き場所も風通しの良い場所にしましょう。

③毎日かき混ぜて完成

発酵を促進させるために毎日軽く混ぜて、空気を中に取り込みます。コーヒーかすを使った肥料作りで大切なのは、毎日かき混ぜることです。完成するまでの間なるべく毎日行いましょう。

期間中、コーヒーかすを追加していくことも可能です。この場合もコーヒーかすはしっかりと乾燥させておきましょう。コーヒーかすを追加する場合は、1日1回500グラムを上限に混ぜ合わせます。

発酵の目安は、肥料の温度です。触れると温かみがある、ほのかな熱があるようであれば、発酵がしっかりと進んでいると言えます。

3.コーヒーかすを肥料にする時のポイント

コーヒーかすを肥料にする際は、いくつか気を付けたいポイントも。ここでは肥料を作る時のポイントを2つ紹介します。

そのまま撒かずに発酵させる

コーヒーかすは水分を吸収し、脱臭・虫よけの効果も期待できますが、肥料としてはそのまま使用することができません。理由は、コーヒーかすに含まれる多量の炭素と若干量の窒素です。

窒素は植物の生育に欠かせない元素の一つで、もともと土壌に含まれていますが、微生物によって分解されにくい特性も。微生物は炭素をエネルギーとして活動するので、その大部分が炭素であるコーヒーかすを撒くことで、微生物の増殖・活動増大につながります。しかしコーヒーかすの窒素量は少ないので、微生物の窒素分解の活動が土壌にある窒素にまでおよび、窒素の量が不足して植物が育たない状態を招いてしまうのです。

そこで、腐葉土などと混ぜ合わせて発酵させることで、植物育成阻害物質が分解されて肥料として使える状態になります。

コーヒーかすに含まれるカフェインやタンニンには虫よけの効果もあるようで、肥料にすると地中の害虫をよせつけないことが期待できそうです。

乾燥させてカビ対策をする

淹れた後のコーヒーかすは多量の水分を含んでおり、そのまま土に混ぜたり鉢植えの上に撒いたりすると、カビが発生してしまいます。コーヒーかすを肥料にする場合は、フライパンで炒るか天日干しをして、しっかりと乾燥させることが大切。

天日干しは、ただお皿に広げても良いですし、ザルの上にキッチンペーパーなどを広げて乾燥させても良いです。乾燥の過程でカビが発生しないよう注意しましょう。

フライパンで炒って乾燥させる場合は、焦がさないよう注意が必要です。弱火でゆっくりと乾燥させていきます。

その他、電子レンジでの加熱による乾燥も可能です。乾燥の度合いを確認しながら、30秒程度を数回にわけて、スプーンなどでかき混ぜて乾燥させます。ある程度水分を脱いてから天日干しすると乾燥の時間が短くなり、電子レンジの中の消臭にもなりますよ。

4.コーヒーかすを肥料に再利用してみよう

コーヒーかすをしっかり乾燥させることによって、家庭でのさまざまな活用法があります。今回は、主にガーデニングや家庭菜園に役立つ肥料としての再利用方法を紹介しました。肥料が完成するまでに時間はかかりますが、その作り方はとても簡単です。美味しく飲んだコーヒーが肥料になっていくプロセスを楽しんでみませんか。

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