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【野性味溢れる味】キリマンジャロコーヒーの特長は?おすすめの飲み方も紹介

キリマンジャロコーヒーとは、アフリカの最高峰として知られるキリマンジャロ山の中腹、標高1,500~2,500m付近で栽培・収穫されたコーヒー豆のことを指します。高地栽培ならではの上質な酸味とともに、マイルドなコクと甘酸っぱい香りを楽しめます。焙煎度合いによって変化する味わいも特長的です。

1.キリマンジャロコーヒーとは

キリマンジャロコーヒーという名前を聞いたことがある人も多いかもしれません。コーヒーの銘柄の中でも知名度が高いものの一つに数えられますが、その特長や味わいは、いったいどのようなものなのでしょうか。まずは、キリマンジャロコーヒーの基礎知識を解説していきます。

アフリカ・タンザニアで生産されるコーヒー

キリマンジャロとは、タンザニアとケニアの国境付近にある山の名称。標高5,895mという、アフリカ大陸の最高峰の山岳です。キリマンジャロコーヒーはこの山の中腹、標高1,500〜2,500mでの栽培が盛んなアラビカ種のコーヒーのことを指します。
また、キリマンジャロコーヒーは別名、タンザニアコーヒーと呼ばれることも。日本ではキリマンジャロ山脈で栽培されたコーヒーを指すことが多いのですが、一般的にはタンザニア産*のコーヒー全体を表すことから2つの名称があると考えられます。
*タンザニアの一部地域を除く

キリマンジャロコーヒーの歴史

タンザニアでは約300年前からコーヒー栽培が行われていましたが、産業として本格的に始まったのは20世紀初頭と言われています。東アフリカは雨が多いため、当初は栽培がうまくいきませんでした。そして次第に、より環境の適した高地での栽培が拡大していったのです。

最初は知名度の低かったキリマンジャロコーヒーですが、1900年代初頭には多くのコーヒー農園が誕生し、その名が広がっていきました。

日本では、1953年に公開されたヘミングウェイ原作の映画作品、「キリマンジャロの雪」のヒットがキリマンジャロコーヒーの人気へとつながったと言われています。

キリマンジャロコーヒーの気候や栽培環境

キリマンジャロの中腹は年間約1,200mmを超える豊富な降水量と、高地ゆえの寒暖差の大きさが、コーヒー栽培に適していると言われています。他の有名な銘柄と比較して、はるかに高い標高で栽培されているのも特長と言えるでしょう。

また、それだけではなく土壌が肥えていることも美味しさの理由。キリマンジャロ山の火山活動によって生まれた火山灰が、肥沃な農地を形成しているのです。

キリマンジャロコーヒーのランク分け

コーヒーのランク(等級)は、産地ごとの評価基準によって定められます。キリマンジャロコーヒーはタンザニアで栽培されているものなので、タンザニアコーヒー協会によってランク付けされているのです。

タンザニアでは、スクリーンサイズでランクを決定します。上から順にAA、ABとなっており、最高級のAAランクにはスクリーンサイズ17(6.75㎜)以上と、非常に厳しい条件が定められていることでも有名です。

日本では、キリマンジャロはコーヒー豆のサイズが大きいと評されていますが、これはAAランクの高品質なコーヒー豆が輸入されている証拠とも言えるでしょう。

2.キリマンジャロコーヒーの味や香り

続いて、キリマンジャロコーヒーの味わいや香りの特長を紹介します。焙煎度合いによる変化も解説していますので、ぜひ購入前にチェックしてみてください。

良質な酸味と強いコク、華やかなアロマ

豊かな土壌と高地環境によって育つキリマンジャロコーヒーの最大の特長は、上質で強い酸味と言えるでしょう。酸味だけではなく、しっかりとしたコクと雑味のない後味も人気のポイントです。

酸味の強さは、生豆の状態でも感じられます。嗅いでみると、柑橘類や花のようなフルーティーで存在感のある、甘酸っぱい香りを体感できるでしょう。

パンチのある酸味と深いコクから、「アフリカの大地を思わせる野性味溢れる味わい」と評されることもあります。

焙煎度合いで風味が変化

焙煎度合いで風味の違いを楽しめるのは、コーヒーの醍醐味の一つ。キリマンジャロコーヒーは、浅煎りや中煎りだと酸味がくっきりと引き立ち、爽やかな味わいになります。もともと苦味の少ない品種なので、さっぱりと軽やかなコーヒーを飲みたい時には浅~中煎りのものを選ぶのがおすすめです。

深煎りになると、甘い香りが強く際立つようになります。ローストによる香ばしさと混ざりあって、キャラメルのようにも感じられるでしょう。風味にも、香ばしい甘さが加わります。

3.キリマンジャロコーヒーの楽しみ方

ここからは、簡単に試せるキリマンジャロコーヒーの楽しみ方を紹介します。家庭で手軽に作れるレシピもあるので、ぜひチェックしてみてください。上質なキリマンジャロコーヒーで、至福のコーヒータイムを過ごしましょう。

他のコーヒー豆とブレンドする

好みによっては、キリマンジャロコーヒーの酸味が強すぎると感じてしまうかもしれません。そんな時は、他のコーヒー豆とブレンドするのがおすすめです。

特に飲みやすい組み合わせは、ブラジル産のコーヒー豆。バランスが良く、安定した風味が特長のブラジルコーヒーは、ブレンドにも多く使用されています。キリマンジャロの長所を活かしながらも、酸味を抑えたマイルドな味わいに仕上がるでしょう。

ブレンドコーヒーについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

ハンドドリップならいつもより低めの温度で

キリマンジャロコーヒーの特長である酸味や華やかな香りをより楽しみたい時は、いつもよりやや低い温度でドリップするのがおすすめ。

お湯を沸騰させてから、カップを温めておくなどの準備をして少しだけお湯を冷ましてみてください。80~85℃程度が理想的な温度です。最初にお湯を少量注いでコーヒー粉を蒸らすのは通常の淹れ方と変わりませんが、その後はなるべく時間をかけないようにしましょう。太めに、手早くお湯を注ぐことでキリマンジャロらしいコクのある味わいが引き立ちます。

爽やかな味わいはコーヒーゼリーにもぴったり

キリマンジャロコーヒーは爽やかな味わいで苦味が少ないので、コーヒーゼリーとしても最適な銘柄です。

まずは、水を入れたボウルにゼラチンを浸け、ゼラチンをふやかしていきます。しっかりと水が行き渡るように注意してください。ゼラチンがふやけたら、お鍋でお湯を沸騰させます。沸騰したら火を止めて、コーヒーと砂糖、ふやかしたゼラチンを加えて混ぜていきましょう。泡ができないようにゆっくり混ぜると、綺麗に仕上がりやすくなります。

しっかりと混ざったら入れ物に流し込み、冷蔵庫で3時間程度冷やし固めて完成です。生クリームやアイスクリームなどのトッピングでアレンジして、カフェスイーツ風に仕上げるのもおすすめ。

コーヒーゼリーのレシピは、こちらの記事も参考にしてみてください。

4.キリマンジャロコーヒーの華やかな風味を楽しんで

モカやマンデリンと並んで、現在でも日本で親しまれているキリマンジャロコーヒー。上質な酸味と華やかで甘酸っぱい香り、苦味の少ない味わいが多くの人から愛されています。広大な自然の中で育った上質なキリマンジャロコーヒーで、至福のコーヒータイムを過ごしてみてはいかがでしょうか。

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