珈琲人名鑑

深煎りコーヒーが主流の北海道に
浅煎りの新風を吹き込む挑戦者

有限会社 ケンズコーヒーシステム代表取締役 中田健一

深煎りのコーヒー文化がある北海道で、浅煎りのコーヒーも提案するKEN'S CAFE。業界最新トレンドのコーヒーカクテルも積極的に取り入れ、北海道のコーヒー文化に新たな風を送り込もうとしている。今回は生豆の仕入れから焙煎、カフェ経営まで全てを行う有限会社ケンズコーヒーシステムの代表取締役、中田健一氏に話を聞いた。

バーテンダーをしていた若き日に出会ったコーヒー

中田氏がコーヒーと出会ったのは若き日の青春時代。飲食店でバーテンダーをしていた頃にコーヒーを提供したことがきっかけだ。カウンターのなかでコーヒーを淹れ、お客様と会話をするうちに、コーヒーのことを研究したくなったという。そんな中田氏が就職先として選んだのは、1955年に創業した札幌の老舗喫茶店「珈琲プラザ コージーコーナー」だった。

同店では他社から仕入れた焙煎豆でコーヒーを淹れていたが、ある日、他店で見た焙煎に衝撃を受けた中田氏は「自分も焙煎がしたい」と焙煎機の導入を店に提案。「珈琲プラザ コージーコーナー」が自家焙煎を始めるきっかけを作った。その後、中田氏は2001年に同社の焙煎機を引き取る形で独立。有限会社ケンズコーヒーシステムを創業した。

コーヒー業界の最新トレンド、コーヒーカクテルを提供

創業当時はコーヒー豆の焙煎も配達も自ら行なっていたという中田氏。配達で培った土地勘は同社初の直営店を作る時に大いに役立った。カフェを作った琴似は、昼も夜も人が多い街。そこで、朝はモーニングから始まり、ランチやカフェタイム、夜はバーとしても利用できるKEN'S CAFEを2004年にオープンした。

バーテンダーとして接客をし、お客様との会話の中でコーヒーに興味をもった中田氏。今でも週末の夜はバリスタとしてKEN'S CAFEのカウンターに立つことがあるという。自身がコーヒーもお酒も好きということで、同店ではコーヒー業界の最新トレンドのひとつといえるコーヒーカクテルも提供している。一番人気は、ウォッカをベースにエスプレッソとカシスを入れた、エスプレッソマティーニ。鼻を抜けるウォッカとエスプレッソの香り、優しいカシスの甘さが口いっぱいに広がる。

良質なコーヒーが持つ、きれいな酸味を伝えたい

「酸味があってこそ、コーヒーの味に深みが出る」と考えている中田氏。ひと昔前、生豆の生産国から遠い日本は、新鮮で品質の良い生豆を仕入れることが難しかった。また「焙煎後古くなったコーヒーが持つ尖った酸味 = コーヒーの酸味」のイメージを持つ人が多くなってしまった。しかし、本来、良質なコーヒーは酸味を兼ね備えているもの。新鮮で高品質なコーヒーが手に入る今、「深煎りのなかにある酸味」「浅煎りのなかにある酸味」などコーヒーの味わいに深みを与える酸味を伝えていきたいと考えている。

その想いはメニューにも表れており、KEN'S CAFEではブレンド8種とストレート8種のコーヒーの他に、酸味を含めた産地特有の味わいを楽しめる単一農園のスペシャリティコーヒーも揃える。

冬は屋内でも焙煎機が凍る札幌
季節に応じた調整も焙煎の醍醐味

焙煎豆が見せる“良い表情”を見逃さない

2台ある焙煎機のうち、メインで使用しているのは東京産機の15キロ半熱風式だ。温度などをコントロールしやすく、浅煎りのコーヒー豆を焼くのにも適しているという。コーヒー豆を焙煎機から取り出すタイミングは、コーヒー豆が狙い通りの“いい表情”を見せた瞬間。長年の経験とテストスプーンで取り出した焙煎豆を確認して、タイミングを見極めている。

夏と冬で温度差が大きく、冬は屋内にある焙煎機が凍ることもある札幌。「焙煎は季節や気候に応じた調整が必要ですが、そこが面白いところです」と、中田氏は少年のような笑顔をのぞかせる。

接客から経営までコーヒーに関する幅広い知識を活かして

生豆の仕入れから焙煎、コーヒーの抽出まですべてをこなす中田氏。お客様からコーヒーの淹れ方を教えてほしいと頼まれれば、惜しみなくノウハウを伝授し、カフェを開きたいという人には独立のためのカフェ開業コンサルも行っている。

それらは全て、社長自ら接客から経営を熟知しているからこそできること。「オーナーの意見やビジョンを尊重しながらアドバイスして、それで喜んでもらえれば」という言葉に、中田氏の暖かい人柄を感じ取ることができた。

Product商品詳細

有限会社ケンズコーヒーシステムケンズオリジナルブレンド

(100g)510円(税別)

  • 価格は取材時点のものになります

中田氏がコーヒーを学び、焙煎を始めた札幌の老舗喫茶「珈琲プラザ コージーコーナー」でも使用しているオリジナルブレンド。使用しているコーヒー豆はフルシティローストのエチオピア、コロンビア、グアテマラなど。深いコクのなかに、同社が得意とするきれいな酸味と果実感を感じられる。長年のファンが多く、伝統の味を守りながら現代に合わせて進化を続けている。

ご注文はお電話で011-676-1660 ご注文はお電話で011-676-1660 【営業時間】 平日 9:00~17:00

Company会社情報

会社名 有限会社 ケンズコーヒーシステム
住所 063-0022 北海道札幌市西区平和2条6-1-30 
電話 011-676-1660
FAX 011-676-1661
営業時間 9:00~17:00
定休日 土、日、祝日
HP http://www.kens-coffee.com/
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