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氷出しコーヒーはコクがあるのにスッキリ?美味しさの秘密や作り方を学ぼう

氷出しコーヒーは、氷が溶けた水で淹れるアイスコーヒーのこと。氷を温めて溶かすのではなく、自然に溶かしながらゆっくりとコーヒーを淹れます。抽出に時間がかかりますが、雑味の少ないまろやかな味わいが特長です。この記事では、氷出しコーヒーの基本的な情報や水出しコーヒーとの違い、美味しく作るコツなどを紹介します。

1.氷出しコーヒーとは?

コーヒーを淹れるのに、お湯でも水でもなく氷を使って淹れるのが氷出しコーヒーです。今すぐに飲みたい時には使えない特殊な抽出方法と言えます。しかし、時間をかけてでも氷出しで淹れるメリットがあるようです。氷出しコーヒーの特長と他の抽出方法との違いを紹介します。

氷出しコーヒーの特長

氷出しコーヒーの最大の特長は、コーヒーを淹れるために氷を使用する点です。コーヒー粉の上に氷をセットし、ゆっくりと溶け出した水がじんわりと染み込んでコーヒーが抽出されます。氷は自然解凍ですので、抽出にはとても時間がかかります。室温や季節などによっても変わりますが、抽出にかかる時間は4~8時間程度です。

明朝飲めるように寝る前にセッティングしておくと良いでしょう。時間がかかるものの、氷をセットしたら放置しておける点が魅力。ドリップコーヒーなどのようにお湯の注ぎ方などのテクニックが必要ありません。

氷出しコーヒーの味わい

氷を使いゆっくりと時間をかけて淹れる氷出しコーヒーは、まろやかでしっかりとコクがありながら、雑味の少ないクリアな味わいになると言われています。熱いお湯ではなく冷たい氷を使うことにより、コーヒーの成分の移動速度が変わるためです。

コーヒーの味の決め手となる苦味や酸味などの成分は、お湯の温度やお湯とコーヒー粉の接触時間によって溶け出す速度が変化します。基本的にお湯が熱いほど、また淹れる時間が長いほど成分の移動速度は早いです。

具体的には、酸味は短時間で溶け出すためお湯の温度の影響を受けにくいですが、苦味は抽出が早いものから遅いもので成分の溶け出す速度は変化し、遅いものほど湯温の影響を受けやすいと言えます。

温度がきわめて低い氷出しコーヒーの場合は一部の苦味成分の抽出が遅く、不要な成分が抽出されにくいので雑味が少なくなり、それでいてコーヒー粉との接触時間が長いので成分濃度が濃くなるようです。

水出しコーヒーとの違い

アイスコーヒーを淹れる場合、一般的な方法は2つです。ホットコーヒーに氷を入れて一気に冷やす急冷法と、水で抽出する水出しコーヒーがあります。

急冷法は温度が高いお湯で淹れるためコーヒー粉の中の成分移動が比較的早く、苦味の効いたキリッとした味わいがします。香りが強い点も特長です。

水出しコーヒーは、さらに浸漬式と滴下式の2つの方法にわけられます。いずれも水を使って淹れるので一部の苦味成分の抽出が遅くなり、急冷法より苦味が抑えられてまろやかな味わいです。

コーヒー粉をネット状の袋に入れたコーヒーバッグと水を同じボトルに入れるなどして抽出する浸漬式は、苦味はあまりなくまろやかですが、長く浸けたまま放置してしまうと雑味が出すぎてしまうので注意が必要です。

2.氷出しコーヒーを作ろう!

氷出しコーヒーは抽出に時間がかかりますが、手順はとてもシンプルです。氷出しコーヒーの作り方や必要な器具、美味しく淹れるコツを紹介します。

氷出しコーヒーの作り方

氷でコーヒーを淹れるのが特長の氷出しコーヒーですが、普通のドリップコーヒーと同じく蒸らしの時間があり、そこではお湯を使います。

1.サーバーに乗せたドリッパーに紙フィルターをセットしてコーヒー粉を入れ、サーバーに落ちない程度のお湯をゆっくりと注ぎ、コーヒー粉全体に染みわたらせる。
2.蒸らしが完了したら、ドリッパーの上にもう1つのドリッパーを置いて、氷を入れる。もしくは、蒸らしたコーヒー粉の上に紙フィルターをもう1枚セットして、その上に氷を置く。
3.ゆっくりと抽出する。20~25度の室温で約200mlを6~7時間程度で抽出。コーヒー粉40g程度で200mlを淹れるのに、氷の量は200g程度。

時間はかかるものの、セットさえすれば後は放置して抽出できるので、簡単な方法と言えます。

必要な器具

氷出しコーヒーで使う器具は、ドリップコーヒーの時と同じものです。

・ドリッパー:1つでも良いですが、コーヒー粉セット用と氷セット用の2つがあると良いでしょう。
・サーバー
・紙フィルター
・コーヒースプーン

ネルフィルターでも作れますが、よりゆっくりと水が落ちる紙フィルターがおすすめです。また、氷出しにも応用できる水出し用の器具もあります。

専用器具やドリッパーがない時は?

自宅にドリッパーや紙フィルターがなくても簡単にできる、ペットボトルの代用アイディアを紹介します。

1.1.5リットルのペットボトルの底を切る。
2.注ぎ口部分にペーパータオルを詰める。
3.注ぎ口を下にしてサーバーにセットし、コーヒー粉を入れる。
4.少量のお湯を注いで蒸らす。
5.コーヒー粉の上から氷を入れて抽出する。

ペットボトルが大きいのでたっぷりと氷を入れられます。注ぎ口に詰めたペーパータオルがフィルターの代わりを果たし、ゆっくりと抽出するのに役立ちます。

氷出しコーヒーを美味しく淹れるコツ

氷出しコーヒーは、成分が溶け出すのに時間のかかる氷を使いますので、深煎りのコーヒー豆を使うのがおすすめです。深煎りの特長であるビターテイストはそのままに、余計な雑味がない分まろやかな味わいを楽しめます。

氷の溶ける速度が変われば抽出にかかる時間も変わり、それによって味が変化する可能性があります。直射日光や高温の場所を避けたほうが良いでしょう。

3.氷出しコーヒーのアレンジレシピ

氷で淹れた雑味の少ないまろやかな氷出しコーヒー。そのまま楽しむのももちろん良いけれど、自宅にある材料を使って簡単にさらに美味しくアレンジしてみましょう。ここではおすすめの氷出しコーヒーアレンジレシピを紹介します。

ツートンカラーがきれいなアイスオレ

アイスコーヒーを作る材料で、目でも楽しめる鮮やかなアイスオレが作れます。

1.グラスにミルクとガムシロップを入れてよく混ぜる。
2.氷を入れる。
3.2に氷出しコーヒーを静かに注ぐ。

ミルクにあらかじめガムシロップを入れてしっかりと混ぜるのが、きれいな2層を作るポイントです。クリームチーズとホイップクリームを混ぜてココアパウダーをふるったものを乗せれば、簡単にティラミスアイスオレにもできます。

爽やかな酸味を感じるアイスオレンジコーヒー

続いては黄色と琥珀色のツートンカラーがきれいなアレンジコーヒー。フルーツを使えば、ちょっと涼し気な印象のトロピカルなアイスコーヒーができます。

1.グラスにオレンジジュースを入れる。
2.1にガムシロップを入れてよく混ぜる。
3.2に氷出しコーヒーを静かに注ぐ。
4.お好みでカットオレンジをグラスのふちにセットする。

氷出しコーヒーは雑味がなくまろやかな味わいで、酸味が少ないことが特長です。そこにオレンジのフルーティな酸味をプラスして楽しみましょう。

スイーツにも!タピオカミルクコーヒー

日本でも大ブームとなったタピオカを使って、スイーツメニューとしてのアレンジレシピも簡単にできます。

1.グラスにミルクとホワイトチョコのソースを入れてよく混ぜる。
2.ブラックタピオカを入れる。
3.氷出しコーヒーを静かに注ぐ。
4.さらに上にホイップクリームを乗せる。

お好みでミントの葉やスライスしたバナナなどをトッピングすると、まるでカフェメニューのような華やかなスイーツになります。

4.こだわりの氷出しコーヒーでアイスコーヒーをさらに美味しく!

氷出しコーヒーは、抽出に時間がかかるものの、氷出しだからこその味わいを感じられる淹れ方です。その手順は、蒸らしの後のお湯が氷に変わるだけですので、気軽に挑戦できそうですね。明日の朝のまろやかなコーヒーテイストを楽しみに、さっそく寝る前に氷出しコーヒーを準備してみませんか?

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